福岡市議会報告
2011年9月福岡市議会 外環状道路を走るバス路線と 井尻・笹原駅周辺の道路整備を迫る
私・うちこしは9月定例議会で、自由民主党福岡市議団を代表して質問に立ち、@外環状道路を走る南区のバス路線の運行A井尻駅、笹原駅周辺の道路整備ーなどについて福岡市の認識を問い質し、実行を迫りました。福岡市や周辺住民からの強い要望を受け、西日本鉄道は10月31日から「外環状バス」(700番)の1年間の試験運行を始めています。
福岡市が西鉄に事業主体になるように要請
まず、福岡外環状道路を走る南区のバス路線についてですが、西鉄天神大牟田線の大橋駅と地下鉄七隈線の福大前駅とを結ぶ区間で1月29日から4月24日まで社会実験として実施されました。
利用者は1日当たり目標の2000人には達しませんでしたが、実験当初から着実に伸び平日の最終日に1170人となりました。アンケートによると、新たなバス路線の社会実験が行なわれていることを知らなかった人が3割を超えていることや実験期間が3ヶ月と短かったことを勘案すると、まだまだ伸びる余地はあると思われます。
ただし、採算性の確保が重要であり、福岡市としても鉄道との結節などを積極的にPRする役割があります。そこで、福岡市が運行再開および継続に関してどのように関わっていくのかを質しました。
福岡市からは、新たなバス路線が鉄道と鉄道を結ぶ重要な公共交通機関と認識しており、西鉄に事業主体となるように要請するとともに関係者間で再開に向けた協議を積極的に進めていくとの回答を得ました。継続していくためには、利用促進に向けた広報活動などに積極的に取り組むとしています。
また、鉄道高架化などを検討している井尻地区においても、バス路線を西鉄井尻駅、JR笹原駅へと結節することで利便性の向上とともに同地区のまちづくりに寄与することから、両駅への乗り入れについての考えを求め、運行開始後の利用状況や道路状況等を踏まえながら検討していくとの回答を得ています。
これを踏まえ、南区全域の交通結節を良くし、バス不便地帯をなくして公共交通網の充実を目指します。
高架事業に先行して、笹原駅前の歩道設置を
次に、井尻駅、笹原駅周辺の道路整備についてですが、井尻地区は両駅が近接し、天神にも博多駅にもアクセスできる立地の良い地区にもかかわらず、乗降客数が減少しています。地区全体に停滞感が漂っている原因の1つに道路環境があると考えております。骨格となる幹線道路が無く、幅員が狭くて歩道が設置されていない道路がほとんどで交通安全上の問題があります。
幹線道路ネットワークの整備で、井尻駅前を通過する車の渋滞は減少していますが、地域の生活道路に関しては根本的に改善されておりません。高架化された後のまちづくりを考えても、直線距離で500メートルほどの両駅の連携を強化する道路の整備が街を活性化する意味でも不可欠です。この点について、福岡市は両駅をつなぐ道路が地域の賑わいの場となる市街地形成のためにも、交通拠点としての機能を高めるためにも重要な役割を担うとして、高架事業のまちづくりが検討される中で関係局と連携し検討していくことにしております。
高架化によるまちづくりとセットになった道路では、長期間かかり、問題点が放置されてしまいます。笹原駅前に関しては、まちづくりに先行して歩道設置を行うべきと迫り、交通安全上の課題があることを認めさせました。歩道拡幅には地権者をはじめ地域の協力が不可欠として、事業手法も含め意見を聞きながら検討を進めていくという前向きの回答を得ています。
私・うちこしは引き続き、早期の歩道設置を求めていきます。
西鉄が試験運行を実施しています
福岡外環状道路を走るバスが10月31日から1年間、西鉄バスにより試験運行されています。運行するのは社会実験が行なわれたのと同じ区間で、平日1時間当たり1、2本の26往復です。鉄道が利用しにくい沿線地域に住む皆さんの公共交通の利便性が高まることが期待されています。
私・うちこしは西鉄のバス路線を運営・管轄する自動車事業本部を尋ね、運行継続を直接要望し、「引き続き検討させてもらっています」という回答を得ております。