うちこしよりご挨拶 2013年12月
2013.12良いお年をお迎え下さい!
今年一年ありがとうございました
来る迎年は、午年、私の干支であり、還暦となります。頑張ります。
おかげ様で、本年は、皆様のお支えにより、議員就任10年の節目の年でありました。『一道十年』さし当り十年一道を歩む。さすれば、一応の土台はできる。九十九人が向こう岸で騒いでいても、自分一人は志した道を歩くだけの覚悟がなくてはならない意であります。
今年読んだ、書籍に『海賊とよばれた男、出光佐三の生き方』があり、心に響いたのは出光佐三翁の理念、①勤勉 ②質素 ③人のため、 つまり「一生懸命働いて、ぜいたくをせず、人のために生きよ」ということでした。
今、省みますと、いかに今の風潮とは逆であるかに思い当たります。●いかに楽をするか ●いかに派手に暮らすか ●いかに自分が儲かり、得をするか
一生懸命に努力をして働くこと。質素に旨として心がけること。そして人のため、世の為に尽くして生きること。今だからこそ、出光佐三翁に学び、これからの一年一年を、皆様とともにある市議会議員として、私心を出さず、『低く座し、高く考える』をモットーに、「第一級」と言われる立場になれるよう前進してまいります。
人口増と裏腹で進む
高齢化対策と子育て支援が欠かせない
福岡市の人口は、今年5月に150万人を突破しました。今後も若者の流入が続くことが見込まれ、人口のピークは2035(平成47)年頃で約160万人に達し、その後、減少に向かうと予測されています。人口の増加は都市の成長のバロメーターとも言われますが、一方で今後ますます、少子高齢化の“波”に見舞われていきます。今から、高齢者対策や子育て支援対策を備えていくことが重要です。
高齢化問題
人口増加を上回る高齢者の増加、単身高齢世帯も倍増
福岡市への若者の流入が続くのは、市内および都市圏に大学や専門学校が多いことやサービス業の構成比が高いことなどが要因です。しかしながら、今後は、15歳から64歳までの生産年齢人口の減少と65歳以上の高齢者の増加が見込まれています(リポート図表①)。とりわけ、後期高齢者(75歳以上)と単身高齢者が増加していきます。
福岡市の人口は現在の150万人から2025(平成37)年には159万人と9万人の増加に対し、高齢者は28万人から40万人へ12万人の増加が見込まれています。12万人のうち9万人が75歳以上です。単身高齢世帯も同期間に6万世帯から12万世帯へ倍増します。そして、要介護者が5.3万人から10万人へ倍増する可能性が指摘されています。南区もその例外ではありません(リポート図表②)。
介護が必要になった時、在宅生活希望が6割
2025(平成37)年には、団塊の世代(昭和22~24年生まれ)が75歳以上となります。そのため、①医療・介護ニーズの増大②自宅での生活困難な高齢者の増加(交通弱者・買い物弱者)③孤立死の増加④介護人材の不足⑤ボランティア等地域を支える人材の確保━━などの課題に対応する仕組みの構築が必要です。
福岡市は、高齢者一人ひとりが生きがいを持ち、尊厳を保ちながら住み慣れた地域で自立した生活を安心して続けることができる地域社会の形成を目指しています。「福岡市高齢者実態調査」(平成22年度)によりますと、介護が必要になった時、在宅生活を希望している人が6割近くを占めています(リポート図表③)。
福岡市は、見守り推進プロジェクトなど地域で支え合う仕組みづくりとともに、介護を要する状態になっても安心して生活することができるように、特別養護老人ホームなどの介護基盤の整備にも取り組んでいます(リポート図表④)。
健康増進イベントを市民運動に
一方で、私・うちこしは、高齢者の方が健康で暮らせるように、健康増進施設の整備が必要と考えているのですが、財政上の問題から施設建設はままなりません。
そこで、身近な公民館などで、現在の体育指導員に加え、高齢者向けの健康増進委員を置いて、ラジオ体操やウオーキングなどの健康増進イベントに全市的に取り組めないかと考えております。
子育て問題
乳幼児の保護者の約6割が子育てに負担感や不安感
福岡市の年少人口(0~14歳)は2005(平成17)年まで減少傾向にありましたが、現在は微増しており、2020(平成32)年頃をピークに減少に向かうと予測されています。
また、若い独身の女性が多いことなどから、1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率は全国平均より低く、政令指定都市(20市)の中でも第16位ですが、1000人あたりの出生数は全国平均を上回り、政令指定都市で第2位となっています。
福岡市における「子育て環境満足度」は2009(平成21)年度には6割を超え、年々上昇していましたが、2013年度は減少に転じています(リポート図表⑤)。
その一方で、福岡市「次世代育成支援に関するアンケート調査」(平成21年)によりますと、都市化・核家族化の進行や転入者が多いことなどを背景にして、乳幼児の保護者の約6割が、子育てに負担感や不安感を抱えています。
充実してほしい子育て支援策としては、子育て費用負担の軽減、子連れで楽しめるイベント、職場環境の改善などが求められています。
保育所整備は借地料にも補助金を
就学前児童の増加に伴って、保育所入所申込数も増加しております。
福岡市は「待機児童ゼロ」に向けて整備を進めていますが、1~2歳児の申込率が急激に伸びており、1~2歳児枠の拡大を行うとともに、今年度既に実施分の1900人に加え、平成26年度当初までの整備数350人分、さらに平成26年度中の開所のための前倒し整備400人分を12月補正予算で手当てしたところです。
福岡市は、既存園の増改築、新築、幼稚園の活用、学校の余裕教室を活用した分園整備等のほか、家庭的保育事業など様々な整備手法を活用し、地域の実情に即した整備を促進しているとしています。
しかしながら、保育所の新築・増改築には補助金が出ますが、用地の取得費には出ません。土地を所有していない事業者は新たに手当てしなければなりません。
民間の土地を借りる場合も借地料が高いのがネックとなっています。借地料にも補助金を出す仕組みにしないと整備が追い付かないのでは、と考えています。
福岡市議会議員(南区) うちこし基安(もとやす)