うちこしよりご挨拶 2018年8月
2018.08暑中お見舞い申し上げます!
西日本豪雨災害対応と教訓
―― 被災された皆様には心からお見舞い申し上げます
平成最悪の豪雨災害をもたらした西日本豪雨でした。広い範囲で土砂崩れや河川の氾濫が多発し、甚大な被害となりました。さらに、猛暑と断水が被災地に追い打ちをかけています。被災された皆様には心からお見舞い申し上げます。
平成最悪の土砂災害
西日本豪雨による死者(7月18日現在)は223人、避難者4723人、住宅被害3万6706棟に上っています。豪雨に伴う土砂災害で亡くなった方が99人、行方不明者2人となっており、2014年8月に広島市で発生した土砂災害の死者数を上回り平成最悪となりました。
7月6日からの大雨に伴う福岡市の状況は、5日朝に大雨注意報を発表、順に大雨警報(土砂災害)を発表、福岡市災害警戒本部を設置、避難準備・高齢者等避難開始を発令、災害警戒本部を格上げしました。翌6日朝には、土砂で市内7区に、河川で室見川など5河川に避難勧告を発令、福岡市災害対策本部へ移行しました。南区の一部をはじめ、避難指示(緊急)をした地域もありました。
特に南区では、源蔵池の土手が損壊して民家に影響を及ぼし、思いのほか大きな被害となっております。
南区の避難所数は5か所で51人の方が非難されました。幸い人的被害はありませんでしたが、ほかにも道路冠水、土砂崩れがあっています。私・うちこしは南区の市議会議員として復旧に尽力してまいります。
また、9日、13日と広島県尾道市に応急給水派遣隊を派遣、11日には岡山県倉敷市に避難所運営支援のため福岡市職員50人を派遣しております。
過去の経験は通用せず、起こりうる被害を想定
今回の豪雨は、梅雨末期に集中豪雨をもたらす現象が典型的に重なったのが原因です。地球温暖化の影響で雨量は以前より増えており、今後も、経験したことのないような豪雨がこれまで以上の頻度で起こる可能性があります。
日本では平均気温が100年あたり1.19度のペースで上昇しています。今後数十年はこれまで以上の気温上昇が予測されています。20日には福岡市で38.3度と観測史上最高気温を記録したほか、38度を超える地域が相次いでいます。
気温が上がれば、大気中の水蒸気が増え、雨量も増えます。温暖化によって気候が変われば、想像を超える気象現象が起こることもあります。「うちの近所は浸水したことはない」といった過去の経験は通用せず、起こる可能性のある被害を想定しておかねばなりません。
災害対策には行政及び政治の力が必要
福岡市は、災害時に災害対策本部を設置し、警報や勧告、避難指示などに敵宜対応していきます。また、埋蔵文化財センター月隈収蔵庫に、公的備蓄・救援物資集積拠点を設け、必要とされる物資を避難所など必要な場所に円滑に届けるため、物流業者等と連携した効率的な運送体制の構築も進めています。また、災害時に最も困るのは水(水道)とトイレです。自由民主党福岡市議団は下水道直結型の仮設トイレを製造している九州積水工業(佐賀県神崎市)を視察、災害時に避難所となる小学校や公民館に導入を進めています。
国や自治体による防災・減災対策の充実が求められますが、このような時こそ、政治の力が必要です。自由民主党福岡市議団はいち早く7月9日に、「被害状況を把握のうえ早急に復旧工事に取組む」ようにという平成30年7月豪雨に伴う緊急要望書」を福岡市長あてに提出しております。